効果的なマーケティングコミュニケーションの作り方
Masatoshi Kamimura
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時間は有限であるにも関わらず、情報の取得方法が多様化している現代において、マーケティングはただ良い製品を開発するだけでは不十分です。ビジネスとするのであれば、製品がもたらす価値を顧客に正しく届ける必要があります。
消費者に対して、どのような人が、いつどこで、なぜ、どのようにその製品を使うべきかを伝え、ブランドが何をもたらすものなのかを説明し、場所、経験、感情、事物に結びつける必要があります。適切にマーケティングコミュニケーションを実施することで、ブランドの認知を生み出し、ブランドのイメージを創り、ブランドに対する反応を引き出し、消費者とブランドのつながりを強化することによってその資産価値を高めることができるのです。
効果的なマーケティングコミュニケーションの開発
効果的なコミュニケーションを開発するには4つのステップがあります。
(1)ターゲットの明確化
見込み顧客なのか、既存顧客か、購買影響者か。
何を、どのように、いつ、どこで、だれに向かって発信するかはターゲットによって大きく変わるため、まず始めにコミュニケーションを届ける対象ユーザーを明確にする必要があります。
(2)目的の決定
マーケティングコミュニケーションにおける目的は大きく分けて4つ存在しており、これらを達成するものにしなければなりません。
1. カテゴリーニーズ:ブランドを導入することで満たされるニーズを伝える
2. ブランドの認知:ブランドを認知してもらい、また適切に再生される
3. ブランド態度:ブランドが動機やニーズに関連するものとしてより良く評価される
4. ブランドの購入意図:ブランドの購入する理由を明示する
(3)コミュニケーションの設計
より良いコミュニケーションをつくるためには、何を、いかに、誰が言うのか、を適切に設計する必要があります。
メッセージ戦略(何を伝えるのか)
市場におけるブランドのポジション確立につながるテーマやアイデアを基に考えます。
クリエイティブ戦略(いかに伝えるのか)
クリエイティブ戦略は大きく分けて2種類に分類されます。目的や課題に応じてより良く伝える訴求方法を選択します。
【情報型アピール】
ベネフィットを詳しく述べるもの(BEYONDMAXのギガ飛び)、製品比較や比較広告、アンバサダーによる推薦など。消費者が理性的にコミュニケーションを処理する傾向がある
【変容型アピール】
関係のないベネフィットを述べてどのような体験がもたらされるかを描く。恐怖心、罪悪感、羞恥心に訴えて行動を喚起する場合が多い(LISTERINE クリスマスキャンペーン)
メッセージの発信源(誰が言うのか)
見ず知らずの店員よりも友人が薦める商品を買うといった例にもある通り、情報は誰が言うかによってその価値は大きく変わります。広告主が有名人を使うのはそのためであり、専門度、信用度、好感度などの評価によって効果的な発信源を選択します
(4)チャネルの選択
TVCM、雑誌広告、バナー広告、Webサイトなど。ブランドと顧客の接点となるチャネルの特性や利用環境、心理状態などを配慮した上で、チャネルごとのマーケティングコミュニケーションを設定します。チャネルごとのコミュニケーションは認知から購買、ファン化までの態度変容に基いて相互に連携するよう設計する必要があります。
マーケティングコミュニケーションの効果測定
マーケティングコミュニケーションをチャネルと顧客の購買準備段階ごとに分類して設計することで、タッチポイントごとの設定、思考、刺激、程度変容を定量、定性で測定・評価することが可能になります。設定する成果指標や測定方法はコミュニケーションの設計方法やタッチポイントによって異なるため、クライアントと制作者が相互に協議して適切に設定する必要があります。
私たちはマーケティングの観点からコミュニケーションを考えます
UNITBASEでは効果的なマーケティングコミュニケーションを構築するために、Webサイトのコンテンツやキャンペーン施策、クリエイティブの制作を行う際には、マーケティング戦略の策定時に設定したマーケティングコミュニケーションで定めた購買に至るまでの態度変容に沿って開発を行っています。
戦略に基いて、このようにマーケティングコミュニケーションを作成することで、コンテンツやクリエイティブは、その成果を最大化するものになり、効果測定や評価も明確することが可能になるのです。
UNITBASEは様々なブランドや企業の事業戦略をデジタルで実現するためのチームです。
スピーディーに戦略を遂行するために、デザインだけでなくビジネス設計、ブランド戦略、マーケティング計画からプロジェクトマネジメント、効果測定に至るまでワンストップで提供しています。実施すべき戦略はあるが、実行する体制やパートナーがないと悩まれている方は、是非お気軽にお問い合わせください。