デザインの価値を高める提案術
Masatoshi Kamimura
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デザインの価値を高める提案術
デザイン制作を依頼するクライアントの視点に立つとと、単純な制作で必要となる費用は、なるべく削減したいコストと考えるのではないでしょうか。
私たちは価値を生み出すデザインを提供することを目指しているため、手法から先行して議論するのではなく、できるだけ目的や戦略からお話しする携わり方を大切にしています。
あらかじめヒアリングや調査データによる仮説、成果指標を定めた上でデザインを制作することで、投資対効果視点での評価や今後も活用可能な再現性を提示するなど、もたらされる価値まで可視化するのです。それにより、はじめてコストではなく課題解決の投資としてデザインを提供できると考えています。
ビジネス視点を大切にする
事業課題を解決するソリューションとしてデザインを提案するには、クリエイティブな視点だけでなくビジネスの視点で考えることも必要です。制作物によってユーザーがどのような行動をして、売上に繋がっているのかを配慮した上でデザインします。課題解決のソリューションとしてクライアントの経営判断をサポートすることが大切なのです。
【デザインの価値を高めるビジネス視点】
- ・事業戦略やビジネスモデルについて(事業戦略/有価証券報告書など)
- ・売上状況や顧客について(損益計算書/貸借対象表/顧客データなど)
- ・市場や競合ブランドについて(調査データなど)
- ・過去のマーケティング施策について(実績データなど)
意思決定しやすい提案
ビジネス上で意思決定に関するプレゼンテーションを行うときには、決裁者が効率良く判断できるように必要な情報のみに絞って説明を行います。無駄な情報や矛盾などをなくし、要点を簡潔にして以下の構成で伝えます。
【意思決定しやすい提案】
- ・提案する相手を明確にする(決裁者はだれか)
- ・提案目的を明確にする(何を意思決定して欲しいのか)
- ・背景を伝える(事例や提案の必要性など)
- ・アイデアを端的に伝える(詳細に語るのではなくシンプルに)
- ・今すぐ実施すべき理由を伝える(市場や消費者の動向、社会情勢、経営戦略など)
- ・具体的な実施内容を伝える(クライアントを混乱させないように5分以内で)
- ・不安要素の払拭(コスト、デメリット、リスクなどの対応・見解)
- ・成功の先に(本施策の先にある更なる成功)
- ・ネクストステップ(実行にあたって次に行うべきアクションを提示)
成果に真摯に向き合う
デザインの価値を伝える手段の1つとして、クライアントが私たちに支払っていただいているコストに対している効果、ROIがどうなのかは企画の段階でKPIと合わせて具体的に提示するようにしています。
投資いただいた費用に対して、ソリューションがどのような成果をもたらすか明確にすることで、クライアントは経営判断がしやすくなります。
事前にROIやKPIで合意を頂いているため、最終的な効果がどうだったのかレポーティングすることも非常に大切です。数値だけでなく仮説に対する結果や考察など、良かった点だけでなく悪かった点も明確にすることで次の施策に生かす資産とできるように心がけています。単純な制作者ではなく、ビジネスパートナーとしてデザインを事業課題解決のソリューションにするためには、意思決定のしやすい伝え方や成果の可視化をしっかりと行う必要があります。UNITBASEはWeb制作会社でありながらもマーケティング、ロジカルさ、ビジネス貢献、投資対効果といったものを大切にし、常にクリエイティブを通じて「成果」を提供することを目指しています。
UNITBASEは様々なブランドや企業の事業戦略をデジタルで実現するためのチームです。
スピーディーに戦略を遂行するために、デザインだけでなくビジネス設計、ブランド戦略、マーケティング計画からプロジェクトマネジメント、効果測定に至るまでワンストップで提供しています。実施すべき戦略はあるが、実行する体制やパートナーがないと悩まれている方は、是非お気軽にお問い合わせください。